子どもの成長って、本当に早い。
去年の春に買ったズボン、もう丈が短くなってきた。先月まで着ていたトップス、気づいたら肩がパツパツ。子育てをしていると、服の「賞味期限」の短さにため息が出る瞬間が何度もある。
しかも子ども服って、大人のものより安いイメージがあるけど、揃えようとすると意外とかかる。トップス、ボトムス、アウター、上履き、体操服。シーズンごとに買い替えていたら、あっという間に数万円が飛んでいく。
そんな悩みをずっと抱えていたわたしだけど、今はほとんど買っていない。正確に言うと、ここ最近、下着以外で子ども服を購入したことがない。
信じてもらえないかもしれないけど、本当の話だ。
きっかけは、旦那の職場での何気ない会話だった。
うちは夫が廃業して借金を抱えることになり、それから家計の立て直しに必死で取り組んでいる。スマホを格安SIMに変えて、保険を見直して、サブスクを整理して。できることを一つひとつやってきた。
旦那もその話を職場でしていたらしい。「家で節約を頑張ってる」「子どもが小学校に入ってこれからお金がかかる」。そんな話を同僚にしていたようで、ある日こんな話が舞い込んできた。
「うちの子、もう小学校高学年になったんだけど、今まで着てた服が全部残ってて。よかったらもらってもらえない?」
旦那より少し上の同僚で、5歳上のお兄ちゃんがいる方だった。その言葉が、うちの家計を大きく変えることになるとは、そのとき思ってもいなかった。
後日、大きな紙袋を持って来てくれた。
中に入っていたのは、夏物も冬物も、サイズも小さいものから大きめのものまで、ぎっしり詰まった子ども服。それが一度ではなく、3回に分けて届けてもらった。
紙袋のサイズもなかなか大きい。受け取るたびに「こんなに申し訳ない」と思いながら、家に帰って広げると圧巻の量だった。Tシャツ、長袖、パーカー、ズボン、ジャージ。状態も良いものばかりで、一部はタグが付いたままのものまであった。
しかも5歳上のお兄ちゃんの服ということは、うちの子がこれから3〜4年生になる頃まで使えるサイズが揃っている。今の低学年の時期だけでなく、先の分まで手元にある状態だ。
正直、これだけで子ども服の悩みは8割以上解決してしまった。
いま購入しているのは下着だけ。肌に直接触れるものだから、そこだけは新品をちゃんと買う。でもそれ以外は、いただいた服でほぼ全シーズン回せている。
「おさがりをもらう」って、なんとなく申し訳ない気持ちになる人もいると思う。わたし自身、最初は「こんなにもらっていいのかな」と戸惑った。
でも逆の立場で考えてみると、子どもが大きくなって着られなくなった服って、処分に困る。まとめてフリマアプリに出品するのも手間だし、捨てるのはもったいない。誰かに使ってもらえるなら、むしろうれしいと思う人のほうが多い。
「うちは節約を頑張ってる」という話を旦那がしていたことで、相手も「じゃあ声をかけてみようか」と思ってくれたんだと思う。節約していることを恥ずかしがらずに話せたことが、この縁をつないだ。
何も特別なことはしていない。ただ、正直に暮らしているだけで、思いがけないところから助けてもらえることがある。借金を抱えてしんどい時期に、こういう縁がつながることで、本当に救われた気持ちになった。
おさがりをもらうだけでなく、うちでは使わなくなったものをいくつかの方法で「次の場所」へ送り出している。
まずはメルカリ。子どもが赤ちゃんの頃から使っていたものは、クローゼットの奥にまだたくさん眠っている。服、靴、おもちゃ、そして先月は読み聞かせをしていた頃の絵本もまとめて出品した。思ったよりも早く売れて、最近1か月の売上は1万6千円になった。
次にジモティー。幼稚園の制服やカバン、体操服など、小学校に上がってからは使わなくなったものがある。こういうものはメルカリよりも地域の人に直接渡せるジモティーが向いている気がして、今ちょうど出品中だ。制服は状態がいいものほど欲しがっている人がいるし、秋から冬にかけての入園準備シーズンに売れたらいいなと思いながら待っているところ。
そして、ズボンの一部は幼稚園に寄付した。着られるのにサイズアウトしてしまったものを、必要としている子に使ってもらえるなら一番いい。お金にはならないけど、誰かの役に立てたという気持ちは、なんとなく気持ちよかった。
売る・譲る・寄付する。使わなくなったものの「出口」をいくつか持っておくと、捨てずに済むものが増えるし、家の中もすっきりしてくる。服がぐるぐると循環していくのが、一番無駄のない形だと思っている。
子ども服にかかるお金を減らすために、特別な技術はいらない。必要なのは、「もらえるものはありがたくもらう」という素直さと、「使わないものは誰かに使ってもらう」という考え方だけだ。
借金を抱えていて、家計を1円でも削りたいと思っているわたしにとって、この「おさがり+メルカリ+ジモティー+寄付」のループは、今や欠かせない節約の柱になっている。
子ども服に悩んでいる方がいたら、ぜひ周りに声をかけてみてほしい。「子ども服、どこかでもらえないかな」と思っているより、「うち、節約頑張ってる」と正直に話してみるほうが、意外と早く解決するかもしれないから。